「求職活動実績って、何をすればカウントされるの?」
「認定日までに間に合わない時は、自宅でできる活動でも大丈夫?」
失業保険(雇用保険の基本手当)を受け取り続けるには、認定対象期間ごとに 決められた回数の求職活動実績 が必要です。求人検索や転職サイトへの登録だけでは認められず、 応募・相談・受講などの具体的な行動 が条件になります。
この記事では、ハローワーク資料に基づき、カウントされる活動と認められない活動、必要回数の基本ルール、失業認定申告書への書き方までを整理します。
1. 結論 ― 4週間で2回以上の「具体的行動」が原則
最初に結論をお伝えします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原則の回数 | 認定対象期間(4週間)ごとに 2回以上 |
| 初回認定日まで | 1回(雇用保険受給説明会の参加で1回分カウント可) |
| 2か月給付制限の方 | 給付制限開始日〜給付制限終了直後の認定日前日までに 2回以上 |
| 3か月給付制限の方 | 同期間に 3回以上 |
| カウントの基本条件 | 第三者が客観的に確認できる具体的な行動(求人応募・職業相談・セミナー受講・試験受験など) |
| カウントされない代表例 | 求人検索・閲覧のみ/登録のみ/知人への紹介依頼/電話問い合わせのみ |
→ 「動いたつもり」でも認められないケースが多いため、 記録(応募メール・参加証・受給資格者証への押印など) を残すのが安全です。
2. 必要な回数の基本ルール
2.1 通常の認定対象期間(4週間)
| 状況 | 必要な実績数 |
|---|---|
| 2回目以降の認定日 | 2回以上(4週間で2回) |
| 初回認定日まで | 1回(雇用保険受給説明会への参加で1回分とすることが可能) |
| 公共職業訓練受講中 | 不要(受講自体が活動とみなされる期間) |
| 採否結果の通知を待っている期間 | 場合により 1回 で可(事前にハローワークに確認) |
2.2 給付制限がある場合の特例
2025年4月の雇用保険法改正で、自己都合退職の原則的な給付制限期間は 2か月 に短縮されています(重責解雇等は3か月)。
| 給付制限の長さ | 必要な実績数 |
|---|---|
| 2か月給付制限 | 給付制限開始日〜給付制限終了直後の認定日前日までに 2回以上 |
| 3か月給付制限 | 同期間に 3回以上 |
例: 自己都合退職で2か月の給付制限を受ける方は、待期7日満了の翌日から最初の認定日の前日までに2回以上の実績が必要です(雇用保険受給説明会の参加で1回分カウントされる場合があります)。
2.3 期間と回数の数え方
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| カウント期間 | 前回認定日〜今回認定日の前日 |
| 認定日当日の活動 | 当日分の認定対象期間ではなく、次回認定対象期間の1回目 として扱われる |
| 同日複数活動 | 内容が異なれば 別カウント可(例: 職業相談1回+求人応募1回) |
ハローワークによって運用に細部の差があるため、ボーダーケースは 管轄ハローワークの給付課に事前確認 することをおすすめします。
3. カウントされる活動5カテゴリ
ハローワークの資料では、求職活動実績として認められる活動は大きく5つに整理されます。
3.1 求人への応募
| 種類 | 実績カウント |
|---|---|
| ハローワーク経由の求人応募 | ◯ |
| 民間転職サイト(リクナビ・マイナビ等)からの応募 | ◯ |
| 企業の採用ページからの直接応募 | ◯ |
| オンライン応募・郵送応募・FAX応募 | ◯ |
| 書類選考・筆記試験・面接 | 一連の選考過程は 1回の応募 として扱われる |
| 応募後の選考辞退 | 応募事実が成立していれば 1回分有効(ただし常習化は不適切) |
→ 「閲覧」「登録」「お気に入り保存」だけでは応募になりません。 応募ボタンを押して送信完了 まで進むのが条件です。
3.2 ハローワークでの職業相談・職業紹介
| 種類 | 実績カウント |
|---|---|
| 窓口での職業相談 | ◯(5〜10分程度の相談でも可) |
| 求人票を持参しての応募相談 | ◯ |
| 職員からの職業紹介を受ける | ◯ |
| ハローワークのPCで求人検索した結果を窓口に提出(求人検索スタンプ) | 一部のハローワークで 1回分 として認める運用あり |
| 単なる求人検索・閲覧 | ✕ |
| 受給資格者証の受け取り等の手続きのみ | ✕ |
3.3 ハローワーク・公的機関主催のセミナー・講習
| 種類 | 実績カウント |
|---|---|
| ハローワーク主催の就職セミナー | ◯ |
| ハローワーク主催のオンラインセミナー | ◯(修了テスト合格が必要なものは合格まで) |
| 都道府県労働局・地方自治体の合同就職面接会 | ◯ |
| 職業能力開発校等の説明会・体験講座 | ◯ |
3.4 許可・届出のある民間機関の利用
| 種類 | 実績カウント |
|---|---|
| 厚生労働大臣許可の 民間職業紹介事業者(転職エージェント)での職業相談 | ◯ |
| 同じく、エージェントからの 求人紹介 を受ける | ◯ |
| 労働者派遣事業者での職業相談 | ◯ |
| 民間転職フェア・合同説明会への参加(エントリー込み) | ◯ |
| 単なる 登録のみ | ✕ |
| 単なる 電話問い合わせのみ | ✕ |
民間機関を実績として申告する場合、認定申告書に 事業者名・許可番号・相談内容・担当者名 を記入する欄があります。相談後に「相談証明書」を発行してもらうと確実です。
3.5 国家試験・検定の受験
| 種類 | 実績カウント |
|---|---|
| 認定対象期間内に 試験を受験した 国家試験・検定 | ◯ |
| 申し込みのみ・勉強のみ | ✕ |
| 試験範囲 | 業務に関連する資格が望ましい(事前にハローワークに確認推奨) |
→ 試験日が認定対象期間に含まれている必要があります。受験票・合否通知のコピーを保管しておきましょう。
4. 認められない活動の代表例
「動いたつもり」になりやすいですが、次の行動は 求職活動実績としてカウントされません。
| 行動 | 理由 |
|---|---|
| インターネット・新聞・ハローワークPCでの 求人検索・閲覧のみ | 客観的な行動証跡が残らない |
| 転職サイト・転職エージェントへの 登録のみ | 応募・相談まで進んでいない |
| 派遣会社への登録のみ | 同上 |
| 企業への 電話問い合わせのみ | 第三者確認が困難 |
| 知人・友人への就職相談、紹介依頼 | 客観性に欠ける |
| 雇用保険関係の手続きのみの来所 | 求職活動ではない |
| 失業認定日の 当日の活動(今回分への計上) | 次回認定対象期間にカウントされる |
| 応募意思のない 形式だけの応募 | 不正受給と判断される可能性あり |
→ 不正受給と判定されると、 3倍返し(不支給分+2倍の納付命令)+以後の受給停止 という重いペナルティの対象となります。
5. 失業認定申告書の書き方
求職活動実績は、認定日に持参する 失業認定申告書(裏面) に記入します。
5.1 求人応募を記入する場合
| 記入項目 | 記入例 |
|---|---|
| 活動日 | 2026/03/15 |
| 求職活動の方法 | (イ) 公共職業安定所 / (ロ) 職業紹介事業者 / (ニ) 求人への応募 など該当を○ |
| 利用した機関の名称 | リクナビNEXT(株式会社リクルート) |
| 求人事業所名 | 株式会社○○ |
| 応募方法 | インターネット応募 |
| 応募の結果 | 結果待ち/書類選考通過/不採用 など |
5.2 職業相談を記入する場合
| 記入項目 | 記入例 |
|---|---|
| 活動日 | 2026/03/20 |
| 求職活動の方法 | (イ) 公共職業安定所 |
| 利用した機関の名称 | ハローワーク○○ |
| 内容 | 職業相談(IT業界の求人動向について) |
| 応募の結果 | — |
5.3 セミナー受講を記入する場合
| 記入項目 | 記入例 |
|---|---|
| 活動日 | 2026/03/22 |
| 求職活動の方法 | (ハ) 求職活動の方法に関するセミナー等の受講 |
| 利用した機関の名称 | ハローワーク○○ オンラインセミナー |
| 内容 | 履歴書の書き方セミナー(修了テスト合格) |
| 応募の結果 | — |
5.4 申告書記入のコツ
- 活動の 証跡(応募完了メール・参加証明・スタンプ等) を活動ごとに保管
- 民間エージェント利用時は 事業者名と許可番号 をセットで記入
- 「結果待ち」の応募も、応募日が認定対象期間内なら 1回として有効
- 申告内容は ハローワークから利用先へ事実確認 されることがあるため、虚偽記載は厳禁
6. 認定日直前に実績が不足している時の現実的な対応
「あと数日で認定日。実績がまだ1回しかない」という状況の対処法を整理します。
| 状況 | 取れる選択肢 |
|---|---|
| 認定日まで 1〜2日 | 1) ハローワーク窓口で職業相談を1回 + 転職エージェントでの相談予約・実施 1回 2) 認定対象期間内に インターネットからの求人応募 1〜2件 |
| 認定日まで 3〜5日 | ハローワーク主催のオンラインセミナー(修了テストつき)1回 + 求人応募1回 |
| 間に合わない見込み | 翌日以降にハローワーク給付課へ連絡 → 次回認定日にまとめて手続き(不足回数分は次回認定対象期間で挽回) |
| やむを得ない事情(病気・出産・面接等) | 振替認定日の指定が可能。詳細は[失業認定日を過ぎたらどうなる?]の記事を参照 |
不足したまま申告すると その認定対象期間の基本手当が不支給 となります。受給権そのものは消えませんが、4週間分の支給がスキップされる影響は大きいので、 計画的に活動を積む ことを推奨します。
7. よくある質問
Q1. ハローワークでの職業相談は何分くらい話せばカウントされますか?
A. 明確な分数規定はなく、 窓口で職員と求職に関する具体的な相談を行った事実 があればカウントされます。混雑時は5〜10分程度の相談でも可。求人検索結果を持参して「この求人について教えてください」と聞くだけでも対象になります。
Q2. インターネット応募は本当に求職活動実績になりますか?
A. はい、なります。厚生労働省の指針でも、ハローワーク経由だけでなく 民間求人サイト・企業採用ページからの応募 は実績の対象とされています。応募完了メールは認定対象期間が終わるまで保管しておきましょう。
Q3. 同じ日に2回の活動を行えば、2回分としてカウントされますか?
A. 活動内容が異なる場合 はカウント可能(例: 午前にハローワークで職業相談 + 午後にインターネット応募 → 2回)。ただし、同日に同じ内容の職業相談を2回受けても通常は1回扱いです。
Q4. 転職エージェントに登録しただけでは実績になりませんか?
A. 登録だけでは認められません。 キャリア面談・求人紹介・職業相談 など、エージェントとの実質的なやり取りまで進んだ時点で1回分とカウントされます。相談証明書を発行してもらうと確実です。
Q5. 国家試験を受験すれば実績になりますか?
A. 認定対象期間内に実際に試験を受験 していれば対象になります。申し込みのみ・勉強のみではカウントされません。試験範囲や種類によって扱いが分かれる場合があるため、 受験前にハローワークに確認 することを推奨します。
Q6. 求人検索だけしたい時は何もカウントされませんか?
A. 単なる検索・閲覧はカウントされませんが、 ハローワーク窓口で求人票を持参して職業相談 に進めば1回分になります。「気になる求人があったけど不安なので相談したい」という形で職員と話すだけでも実績です。
Q7. 雇用保険受給説明会への参加は実績になりますか?
A. 初回認定日までの 1回分 としてカウントされる運用が一般的です(自治体により異なる場合あり)。会社都合退職等で初回認定日までの実績要件が1回の場合、受給説明会の出席で要件を満たすケースが多くあります。
Q8. 申告した内容は確認されますか?
A. ハローワークが必要に応じて 利用機関等への事実確認 を行います。虚偽申告は不正受給として、 3倍返し(不支給分+2倍)+以後の受給停止 という重い処分の対象です。
8. まとめ
失業保険の求職活動実績について、要点を整理します。
- 原則 4週間で2回以上、初回認定日までは 1回 で可
- 2か月給付制限 は給付制限期間〜直後認定日前日までに 2回以上(3か月の場合は3回以上)
- カウントされるのは 応募・職業相談・セミナー受講・許可ある民間機関の利用・国家試験受験 の5カテゴリ
- 検索・閲覧・登録のみ・電話問い合わせのみ・知人への相談は カウント対象外
- 同日の 内容が異なる活動 は別カウント可
- 認定日当日の活動は 次回認定対象期間 に計上される
- 申告書には 事業者名・許可番号・内容・結果 を具体的に記入
- 不足見込みなら 早めにハローワーク給付課へ連絡、虚偽申告は不正受給で重い処分
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